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名残惜しくもせいやんさんと別れ、宿へ向かうべく移動開始。本日の宿は某寺で宿坊です(名前はあえて書きません)。
ぶらぶら歩いて四条烏丸まで来て、時刻表を見る。
目的地へ真っ直ぐ向かうバスは出たばかり。次は40分後だった。
すでに4時を過ぎていたし、知らない場所を真っ暗な中行きたくない。
仕方ないので途中までバスで行って、電車に乗り換えることにしようと決心した。
でもそれがまた不安感を煽ることに…
バスは四条通を真っ直ぐ西に進んで右に曲がったはずなのに、いつまでも「四条○○」「四条××」と言っている。こんなところまで四条な訳あるかい!と思ってもそれが事実。
びくびくしているとバスはまた右に曲がる。ええええええー、市内に戻ってしまうじゃないのさー!と心の中で叫び、もしや乗り継ぐ駅を通り過ぎたのでは、とさらに不安に。
そのうち漸く左に曲がってくれたのでほっとしていると目的の駅に到着。ふうー、怖かった。まあ、循環線なんだしまた市内に戻るだろ、と思ってはいたんだけどね。いざとなったらタクシーというものもあるし。
買い物帰りのおばちゃんたちと一緒に路面電車へ。こういう地元の雰囲気って好き。買い物袋から覗く葱が根元まで青い九条葱なのにひっそり感心したり。
さて、降りるべき駅に着いた。駅の地図を見てこれは歩くことになるんだろうか…と思って振り返るとでーんと二王門が。なーんだ、心配する程でもなかった♪
しかし…
閉まってる!
それもそうか、もう5時過ぎだし。じゃ、宿へ電話してどこから入ろうか訊いて…
電話帳に入れてなかった!
どどどどどうしよう。何だか辺りも薄暗くなってきたし、心細さ倍増。道を尋ねたくても人も歩いていない。車に向かって話しかける勇気もないし。
ふと向こうを見ると築地の切れ目と明かりが!
これかな?と中に入ってみる。寺務所っぽい建物に明かりがあったので訊いてみることにした。
「ごめんくださーい」
…誰もいない。しばらくすると事務の方がいらっしゃって案内してくださった。
曰く、「ここは寺の西側で、宿坊は東側」とのこと。寺の敷地を突っ切って行ける様通用口を開けてくださって、私は広い境内へと出た。
黄昏時、閉門時間を過ぎた寺には当然誰もいない。じゃりじゃりという自分の足音だけがやけに響く。門の外では車が通っている筈なのに、音が全く聞こえない。
そ う 、 人 の 気 配 は な い 。
人はいないんだけど何かいるような気がするー!!とびびりつつ、結構広い道を横切ってやや鬱蒼とした感じの道へ。鳥がギャーとか鳴いていて、いかにもな雰囲気が延々続く。
これ、何かあった時に助けを求めても誰も来ないだろうというくらい見事に人の気配なし。
それでも歩いていくと漸く目的の建物に到着。はー怖かった。
宿坊なので当然設備はそんな大したことはない。風呂トイレなんて共用だし。
でもちゃんとした鍵のかかる個室で(やけに懐かしさを感じさせる鍵の掛け方だったw)、TVまである。
さっきのアレでもう外に出ようという気は無くなっていたので、今夜はここでおとなしく寝よう。だって明日の朝は勤行に出るんだし♪
えー、おはようございます。只今朝の5時です。
いつもより早く寝たせいかうんと早く起きてしまいました。
でもやっぱり暖かいよ、うん。今の時期住んでいる場所だと寒くて布団の外に出られないもん。
少なくとも30分はお寺の床に座っていることになることを勘案して、できる限りの防寒をして外へ。
この時期、外は東の空が少し白んでいる程度。
でも昨日感じた程怖くはなかったかも。どこからか読経の声がしていたこともあったし。どちらかというと厳かな雰囲気でした。
さて、勤行の行われる金堂に到着。もう既に朝のお勤めは始まっている様子。
でも、中は真っ暗。ご本尊の前の灯明だけが見えます。
靴を脱いで堂内に入ると、厳かな読経の声が。あれだけの大人数で経を読む様子はまさに圧巻。寒いのも忘れて聞き入ってしまいました。
そのうち白々と夜が明けてきて、金堂内部にも光が入り始めました。少しずつご本尊の阿弥陀様の姿が見えてくるあたり、視覚的効果もまた素晴らしい。
建てた人はそれも考えたんだろうか。できた当初はもっと金ぴかだったってことを考えると、もっときらきらしていかにも極楽浄土、みたいに見えたんだろうなー。
勤行が終わってお坊さんたちも出ていったので、じっくりと内部拝見。
うーん、案外狭いかも?大きさだけで言ったら天竜寺の大方丈とかの方が絶対大きい。これ、高御座置いたらもう人が入るスペースなんてほとんどなさそう。
でもやっぱり元紫宸殿だけあって、細かい造作はどこか雅。
うーん、さすがだねと思いつつ(写真は撮れませんでした)、外へ出ました。
五重塔も撮ってみました。この前でもお坊さんたちが読経なさっていました。
普通ならたくさんの観光客がいるところを勤行に参加した数人だけで歩きまわれるというのもすごい体験です。貸切状態ですし。
すごいねえすごいねえと感心しつつ、宿に戻るとすぐ朝食。
はあー、おいしかった。内容は普通の朝食です。精進料理ではありません。
でも何だかとてもおいしかったなあ。基本的に旅先の朝は洋食が多い(和食は外れの時ショックが大きいため)のですが、これは大当たりでした。
普段は絶対食べない梅干も、すっごくおいしく感じたし。
きれいさっぱり完食して満足満足。
これで一泊朝食付き5040円というのはありがたいかも。
普通なら知ることのできないお寺の姿を垣間見ることができた訳だし。
ああいうお寺でもちゃんとお坊さんがいてお経上げたりするんだーと変なところで感心した次第でした。
さて、ご飯も食べたし今日の観光へ出発!……というところで本日はここまで。